持ち家の方で築10年以上経過してくるとこのような訪問営業が多くありませんか?
常套句「近くで家の外壁塗装の工事をしているんですが」
私の家は現在築15年経過しており、上記のような訪問営業が築10年頃から頻繁にきました。
最初の頃は、まとまった資金もないし、急を要していなかったから、それとなく断っていました。
見積もりだけでも!という言葉に、同情を受ける場合もありましたが、それでも断固として断り続けていました。
このページを訪れたあなたはおそらく他の専門業者のWebサイトも見たと思いますのでこの手の撃退方法はすでにご理解されているかと思います。
決して全ての業者が悪徳業者とは言い切れませんが、やはり訪問してまで営業してくるということは
「営業マンに厳しいノルマが課せられている」
からに他なりません。ノルマがきびしいということは自ずと工事自体も不安が見えてきますし、工事料金だって、ふっかけてくるに違いありません。
とにかく、見積もりは絶対取らせない事と、対面での会話をしないことが最重要です。
いつもインターホン越しに不要であることを伝え、帰ってもらっていました。それでもしつこくくる業者には
「家を建てた業者が定期的に点検してくれているのでいらないです!」
とはっきりと断っていました。
大抵の業者かこれで引き下がるのですが、
「他の業者よりも安くする!」という熱い勢いで迫ってくる業者もいます。なので本来なら決まった業者がいることさえも伝えるべきではなく、一切不要であることのみを貫き続けるべきであります。
実は、我が家で
「家を建てた業者が定期的に点検してくれているのでいらないです!」
に至ってしまった理由が思わぬところから発生してしまいました。私の留守の間に妻が業者の対応をしてしまったのです。さらにその営業は若い女性でちょうどすぐ近くで別の家の外壁塗装工事を行なっているところでした。(これは本当でした)
妻曰く、
若くて可愛いすごく元気な女の子で、現場監督なんだって!つい話聞いちゃったから今度話だけでも聞いてみてよ!
私の留守を狙ったのか、たまたまだったのか不明ですが、業者はあらゆる手段を用いて攻めてきます。
ここで、ずっと断れば良かったのですが、まあ私も一回くらいは見積もり取ってみてもいいかな?と思い外壁と屋根の点検を兼ねて依頼をしてしまったのです。
それからは訪問営業の嵐。
- 今なら近くの工事と一緒に行うので足場代は無料ですよ!
- 結構屋根が傷んでいるので、放置すると雨漏りの恐れがありますよ。
- 外壁の塗装が劣化しているのでこのまま経過すると塗装しても元に戻らないかもしれないです。
とお得感と不安を相乗効果に使って営業してきます。
見積もりも松竹梅とうまい具合に提出してくるので、ついつい見入ってしまいますが、ここでも断固しっかりと断りました。
ありがとうございます。この家を建築した業者にも確認して
改めて検討します。でも実際行う場合は、この家を建築した業者になってしまうことはご理解ください。
と、伝えました。見積もりだけ撮らせたことは正直引け目を感じたのですが、注文するのはこちら側。不要ならはっきりと断れば良いのです。
この後、家を建築していただいた業者にも依頼し、点検を兼ねて見積もりをもらう事となりました。結果は
今すぐ雨漏りや不具合が発生するところは見受けられないが、築10年経過しているので早め早めの措置が重要ですね
と良心的な言葉を添えて見積もりをいただけました。金額も訪問営業してきた業者と大差ない程度なので、決して悪徳な業者ではないと思いますがやはり人の不安を煽って営業してくる業者には依頼はしたくないものですね。
結局2年くらい、何もしなかったのですが(資金的にちょっと苦しくて)そんな出来事も忘れた頃のある日、訪問営業がやってきたのです
屋根が風でパカパカ浮いてますよ!
この訪問営業の業者もやはり近くで外壁と屋根の工事をしている業者でした。ちょうど我が家の目の前の家で、毎日屋根に登って仕事をしている風景も見ていました。
毎日見ていたので顔見知りにもなっていましたので、訪問された時も、心許して話を続けたのです。
決して押し売りで強制ではないんですが、毎日屋根に登っていると職業柄他の家の屋根も気になってみてしまうんです。すみません勝手に眺めてしまって。
それで朋逸さん宅の屋根なんですが、多分釘が抜けてパカパカ浮いているんです。このままでは、強風が来た時に吹き飛んでしまうんじゃないかな?と思って声を掛けさせていただきました。
いかがでしょうか。この良心的な訪問営業。私も流石に屋根がパカパカ浮いていると聞いて心配になってきました。
屋根には登らないで、長い棒(自撮り棒の3m位あるシロモノ:すごいものがあるもんだ)にカメラを取り付けて撮影するだけなので点検だけでもさせてください。とのこと。
よく聞く悪徳方法は、点検と称して、屋根に登って、業者自らが板材を外したりして工事をせざるを得ない状況を作り出す。というもの。しかし、この方法では、不正はできないと判断した私は、撮影と点検は許可しました。
結果、どうやら釘が浮いていて、屋根の板材が浮いていたことは確かなようでした。写真で見ると、釘が若干浮いています。
右側が釘が浮いている画像。左はスレート屋根の端部が朽ちている様子
こんな画像をまじまじと見せつけられると、やはり不安は大きくなりますね。
すぐに、せっかくなのですぐに点検・見積もりをお願いしました。
*スレート屋根については、元々大きな問題を抱えていた板材です。ここではこの問題については割愛し別の機会で説明いたします。
見積もりを取ったからと言って即、発注はNG!
最初に声を掛けてくれたからという温情が入るとどうしてもその業者に依頼をしなければ。と心は揺らぎます。しかし、絶対に相見積もりは取ってください。
その宣言は、早ければ早いほど効果はあります。
私は、屋根の点検をしてもらったその当日その場で伝えました。
実際に依頼するのは、見積もりを確認して他の業者との兼ね合いも含めて決めさせていただきますのですみませんがご容赦くださいね
業者もその辺は百戦錬磨。嫌な顔ひとつせずに、
もちろんです。お客様のご希望に沿うよう頑張ります!
業者の知識を吸収していこう
ここまでくると、そう簡単には注文も出すことはなくなるでしょう。最初の業者訪問(A社とします)がきてから約2年、今回、屋根のパカパカ発見の業者(B社とします)が見つけてくれなければもう少し放置していたかもしれません。
さて、ここからが気合の入れどころです。まずは、家を建ててくれた建築業社(H社とします)にも同様の点検を行なってもらうこととしました。合わせて、A社にも相見積もりを依頼し、これで3社を比較することを決めました。
もちろん各社に3社での相見積もりを行なって金額・内容を総合的に鑑みて決定させてもらう。と先に伝えました。この
先に伝えておく
ことが非常に重要なのです。
業者は他社に負けじと値段はもちろん、内容的にも陳腐なものにならないように一生懸命頑張るのです。
さて、見積もりが揃ったら、まず確認比較する一番重要なポイントは何だと思いますか?
金額はもちろんですがそれ以上に重要なのは、使用する材料(塗装剤や屋根材の商品名・グレード)を細かく比較しましょう。
専門知識がない?
大丈夫です。私も建築関係の知識はゼロでした。なら誰に教わるか?
見積もりをくれた業者に直接質問するのです。素直に聞いてしまうんです。そしてその知識をしっかり吸収して、同じ質問を相見積もりした別の業者にも質問するのです。
聞いた内容で、今度は自分自身でネットなどで調べて深掘りしていきましょう。
使用する材料はおおよそ各社似たり寄ったりです。材料メーカー自体は国内にはそれほど多くはなく、またランクも3つくらいなので、自ずと、集約されてきます。大抵
松・竹・梅
の3つ位のパターンで見積もりを出してくると思いますのでそれぞれ比較して、使っている材料の利点欠点を素直にそのまま聞いてしまいしょう。利点と欠点をすらすら言える業者は信頼できると思います。すぐに答えられないような業者はその時点でOUTですね。
とにかく自分で納得できるまで聞きましょう。そして自分で調べましょう。これを繰り返していけばかなりの知識がついてきます。
業者も熱心に質問されれば、
お!この人に、下手なこと言ったらまずいな。こっちもしっかり勉強して正確な情報を伝えなければ!
と、思うようになります。決してこちら側が、業者よりも上の知識を手に入れろ!というわけではありません。
ちょっと質問多くてめんどくさい客だなあ
と思わせることが大事なのです。(めんどくさいというのは、脅したり、クレーム言ったりという意味ではなく、熱心に色々と聞いてくる手間のかかる客という意味です。誤解なきよう謙虚に一生懸命質問するよう努めましょう)
ダメ出しのもう一社の追加相見積もり
3社の見積もりが揃い、金額も似たり寄ったり、使用する材料も違うメーカーを使用するものの、謳い文句はだいたい似ている。ここで、あとは、値引き合戦を始めます。
一番高い業者に、一番やすい金額あたりをチラつかせてみたり、一番安い業者には、もう少し値引くことはできるか?相談するなど、試行錯誤をしましょう。
これがもし1社だけの見積もりだったら絶対できないことです。1社の場合、ほぼ全てその業者の言いなりです。
これが
相見積もりは絶対しよう
という意味の真髄です。もちろん、その時代時代で相場というものがあるので、桁違いの値引き
例えば、160万円の相場を20万円にして欲しい。
などのようなことはできないと思いますが、
・180万円を160万円にしてもらう
・160万円の提示を20万値引いてもらう
などは、可能な範囲ではないか?と思います。それも数社の見積もりを見て相場感がわかってくればおおよその限度が目てくるものです。
*160万円を20万円にしてくれ!というのは本当の意味でめんどくさい客なのでおそらくその時点で業者は去っていくでしょう(笑)
この時点で知識もかなりついてきて相場感もわかってきた私は更なる追い打ちを業者にかけました。
なんと
もう一社 見積もり業社を追加した
です。
え!!3社にあんなにがんばらせたのに?酷すぎない?
はい、正直私も、すごいことやっているなあ。と思いました。
しかし、私には、どうしても腑に落ちない見積もり内容があったのです。
これについては、工法や材料に関する説明を別の機会に解説しようと思いますのでここでは割愛しますが、簡単に説明すると先にも述べました屋根材がスレート屋根という厄介なお荷物であることにより、かなりのネックになっていました。
このスレート屋根は
・劣化が進むと再塗装ができない→新規入替(葺き替え)しなければならない
・葺き替えするには、今のスレート屋根を全撤去する必要がある→非常に高額になる
葺き替えをしないで、屋根をどうにかしようとする場合
カバー工法
という方法で対応すると安く済む。カバー工法とは、その言葉の通り、現在の朽ちたスレート屋根の上から、軽い屋根板材を載せてカバーする方法です。結構一般的な方法なのですが、欠点としては、
- 屋根が重くなる
- 次回(数十年後)は再度カバー工法はできない
憂を屋根に乗せたまま、数十年過ごすことが、非常に私は嫌だったのです。それもこれも、スレート屋根という材料が再塗装できないということが全ての凶元。こんなもの絶対今回撤去したい!と考えていたのです。(この時点で結構知識がついてしまったことも影響します。知らなければこんなこと考えなかった)
とはいえ、今更、業者を探すのも大変だし、コンビニのようにあちこちたくさんある訳でもない。どうしよう?と考えた末、
ええーい!ネットにある一括査定でガツンと見積もりしてもらおう!
このサイトから、申し込んで最初に連絡があった業者をもう一社追加しようと決めました。
サイトからは、都道府県と、計画している工事内容と現在の状況(相見積もりがほしし/初めてだが相場を知りたいなどなど)を選んで電話番号とメールアドレスを記入して送信するだけです。
私は1日以内で3社から連絡が来ました。住んでいる都道府県内の業者だけなのでそれほど多くの業者からは連絡が来ないのでしょうか。もっと数十社くらいくると思っていたのですが。これは地域によって違うかもしれません。
いずれにしても最初に連絡が来た業者に相見積もりを。と決めていたので、即返事をして点検日を決定しました。
ネットの相見積もりサイトを利用してハッピー
追加した4社目(C社)には、点検日当日、やはり素直に
すでに3社の見積もりをとっていることを伝えました。業者さんは特に驚いた顔も見せずに、相見積もりを取る理由を質問してきましたので
金額を抑えたいというのはもちろんあるのですが
実は3社ともカバー工法を提案してきたんです。希望は葺き替えなんですが、
どうしても予算が合わなくて。それで葺き替えでいくらになるかを相場確認含めて見積もりをお願いしました
と、全て正直に話しました。
すると業者さんは、笑顔で
わかりました!できるかぎり希望に添えるようにがんばります!
とても爽やかに。
手際よく屋根に登り、チェック。外壁もテキパキと確認し、30分程度で完了。
最後に業者さん
「できれば3社の見積もり内容と金額、可能なら業者名も教えてもらえますか?」
見積書をそのまま見せる。というのは違法では無いものの少し気が引けると思い
3社のおよその金額と材料・工法を口頭で伝えました。また、業者名は、正確には伝えず、掲げているキャラクターやロゴ、社名の頭文字などで伝えましたが、だいたいわかったようです。この業界はエリアがかなり決まってるらしく、自ずと出会う業者は限られてくるようです。
後日、4社目の業者 C社さんから見積もりが提示されました。金額は最安値では無かったものの(最高値では無い)工法材料は問題なし。一番の課題である、屋根の葺き替えは
現屋根材を全撤去して新しい屋根材を取り付けます!とのこといわゆる
葺き替え
を実施してくれることになったのです。
まとめ
持ち家で築10年以上を経過している方で、外壁や屋根材の修繕を検討している方は、是非とも1社のみの見積もりではなく、3社以上の見積もりをとりましょう。
そして
- 訪問営業は絶対に対応しない(対応してもすぐ注文しない)
- 見積もり内容で不明な点は営業マンが困るくらい質問する
- 工法や材料の知識を身につける(営業マンから聞いた内容をネットなどで復讐する)
- 営業マンにめんどくさい客だなあ。と思わせる
- 相場観を、理解する
- 自分の求める金額と工事内容(目標)を設定しできるかぎりそれに近づけるよう交渉する
このように進めていけば外壁・屋根の修繕工事に失敗することはほぼなくなることでしょう
おまけ:火災保険について
今回、私の自宅は屋根材がパカパカ浮いていたことで屋根材の修繕が必要でした。
本来ならば再度釘打ちで止め、その後再塗装すればで済むはずだったようなのですが、スレート屋根という問題を抱えた材料のためそれが不可能でした。
葺き替えをするには資金面で家計に大きくダメージを与えるのでどうするか悩んでいましたが、4社目のC社さんがアドバイスをくれました。
火災保険で、台風とかの影響によるダメージなら保険で賄えるかもしれない。一度保険会社に相談してみては。
早速、加入している保険会社に確認したところ、前年の台風の影響と認められれば保険対応は可能とのこと。見積もり時に撮影してもらった写真を送り仮審査でOKとのこと。後日保険会社の方が現地確認に訪れ、数日後に保険対応可能の連絡を受けました。全額とはいきませんでしたが、屋根部分は全額、外壁部分は何割かの保険対応となりました。
外壁・屋根の修繕を検討している方は是非一度ご自身の保険がどう対応しているか確認してみてはいかがでしょうか。また、これから保険に方や、切り替えで検討している方は、一括見積もりでの比較をお勧めします。
一括見積もりサイトから
「見積もりはこちら」
に進み、あとは指定内容通り記入していけば概算の見積もりができます。
是非活用してみてください。
それでは!
ご自身の持ち家をいつまでも大切に!
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